重量ゆうパックについて
解説しています。
重量に関する改定
▼変更前
外装を含めた総重量が 30kg
※重量に関しては少しの超過も不可
▼変更後
外装を含めた総重量が 25kg
※外装を含めた総重量が 30kg を超過する荷物であっても、内容品の重量が 30kg 以下であることが明らかな場合、その外装が軽微な場合に限りご利用できます。
内容品の重量が 30kg 以下であることが明らかな場合と言われても、梱包後に中身を確認するのは難しいですし、内容品と外装を合わせて一体何kgまでなら大丈夫ですか?という話です。
集荷や窓口みたいに、直接お客様と対面でやり取りする部署は大変だと思いますし、明確な答えがないので「郵便局ごとに言う事が違う」「担当者ごとに対応が違う」という結果になるのが目に見えています。
包装に関する改定
▼変更前
サイズ内(3辺が170cm以内)であれば規定なし。
▼変更後
3辺が170cm以内であっても複数の荷物を1つに把束している荷物は引受不可
梱包を1つにまとめればいいだけなので、どちらかと言えば賛成です。
結束が緩い場合も多いですし、輸送途中で結束が外れて荷物が分からなくなるトラブルも発生します。
仕分けシールを、結束されている全ての荷物に貼付して紛失対策をしていましたが、今後、徹底して周知できれば業務改善のポイントになると思います。
料金に関する改定
▼変更前
特に追加料金なし
▼変更後
一般のゆうパックの基本運賃に 500 円を加算
誰が何を参考に価格を決めてるのかわかりませんが、+500円はかなり割高です。
全てのお客さまを平等に値上げするなら納得もできますが、特約のお客様は対象外の場合もありますので、利用者自体を減らしたいのか、利益を上げたいのか微妙な感じです。
下記で詳しく解説しますが、「重量ゆうパック」は「米対策」だと思ってます。
割引に関する改定
▼変更前
同一宛先のゆうパックを同時に 2 個以上差し出すと、1 個につき 60 円割引
▼変更後
一般のゆうパックと重量ゆうパックの併用は割引の対象外
ゆうパックの発送伝票は、「通常のゆうパック」も「重量ゆうパック」も同じのを使いますので、前回分が重量ゆうパックだったかどうかの判断基準は難しいケースも多く、現場経験のない方々が考えるから、こういう部分が曖昧になります。
これが現場が何とかして当たり前という、日本郵便クオリティです。
その他の改定
重量ゆうパックは一般のゆうパックと比べて、サービスレベル(配達日数)が+1日くらいかかりますし、離島などの場合はさらに日数がかかる場合があるという事です。
また「チルド」「セキュリティ」「本人限定」の特殊取扱サービスが利用できないです。
重量ゆうパックは「米対策」
上記のような米の入った米袋を、誰もが一度は見た事あると思います。
お米が30kg入った袋で、農家さんや業務用の米などがこのような状態で取扱される事が多いです。
ゆうパックは写真の状態にラベルを貼るだけで発送できますが、一部の業者では写真のままでは発送できず、袋を箱にいれないと引受を断られます。
引受不可の理由としては、破損です。
集荷時に上記のような米が出た際、集荷担当者はかなり気を使いますし、荷物の差立て時も大変です。
厳密にいえば、ゆうパックの規定重量も若干オーバーしてますし、袋入りの米はデリケートな荷物なのです。
よく思い出してください!
重量ゆうパックとは、外装を含めた総重量が 30kg を超過する荷物であっても、内容品の重量が 30kg 以下であることが明らかな場合については、その外装が軽微な場合に限りご利用できます。という事ですが、米と照らし合わせてみます。
米は外装を含めて30kgちょいになり、内容品が30kgだと明らかで、外装が厚手の紙袋なので軽微に該当します。
こうやって見ると「米対策」が全てではないと思いますが、米対策が狙いではないかと思います。
輸送コストや輸送時のリスク的な面もあると思いますし、変更となる兆候は2年くらい前にありました。
いずれにしても30kgの米を発送する機会が多い方にとっては、2018年3月1日からゆうパックの基本の料金も今より値上がりした上に、重量超過により基本料金に+500円となります。
そうなるとかなり割高になりますので、中身を抜いて25㎏以下に調節するなどの工夫が大事になると思います。
<関連記事>
元郵便局員が教える!コンビニでのサイズ計測と発送時の注意点について