EMS・国際小包のサイズの測り方|長さ+横周とゆうパック170cmの違いを元郵便局員が解説

丸めた状態の布製メジャー(巻尺)

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ゆうパックは縦・横・高さの3辺を足す、国際小包・EMSはいちばん長い辺(長さ)に横周(胴回り)を足す——測る場所が違うので、同じ箱でも出てくる数字がまったく変わります。 この記事ではゆうパックと国際小包・EMSのサイズの測り方の違い・横周の出し方・国ごとに違う上限について、元郵便局員が解説しています。

葉書野 ウラ

ゆうパックなら入る箱が、EMSではサイズオーバーになることがあります。原因は測り方の違いです。大きさ・重さの条件は、日本郵便のサービス案内・EMS大きさ・重量制限一覧表・国際郵便約款の本文に当たって確認しました。元郵便局員が解説します。

ゆうパックと国際小包・EMSは測る場所が違う

先に結論
ゆうパックは縦+横+高さ(3辺の合計)で170cm以下。国際小包・EMSは長さ+横周で、横周は(高さ×2)+(幅×2)です。横周は2辺を2回ずつ足すので、同じ箱でも国際のほうが数字が大きくなります

まず、条件を並べて比べます。

項目ゆうパック国際小包・EMS
測る値3辺の合計長さ+横周
上限合計170cm合計3m以内
最長辺1.5m以内
重さ25kgまで30kgまで
国別あり

※国際小包・EMSの数値は、日本郵便が図で「A」として示している基準のものです(2026年9月時点)。国ごとに違う点は後述します。ゆうパックの「最長辺」を「―」にしているのは、公式のゆうパックのページに書かれている条件が「3辺の合計170cm以下」と「重さ25kgまで」の2つだからです。

「長さ+横周」は2つの辺を2回ずつ足すため、3辺を1回ずつ足すゆうパックより数字が大きく出ます。どのくらい変わるのかを、同じ箱・同じ縮尺で並べます。

同じ箱でも測り方で数字が変わる60cm×55cm×55cmの箱について、ゆうパックの測り方(縦+横+高さ=60+55+55=170cm)と、国際小包・EMSの測り方(長さ+横周=60+(55+55)×2=280cm)を、1cmあたり1.2ピクセルの同じ縮尺の横棒で比べた図です。あわせて、B基準の国の上限200cm(2m)とA基準の国の上限300cm(3m)を同じ縮尺の灰色の棒で並べてあります。国際式の280cmはA基準の300cmには収まりますが、B基準の200cmは超えます。 同じ箱でも数字が変わる 例:60cm × 55cm × 55cm の箱 ゆうパック式 170cm(上限ちょうど) 国際式 280cm B基準の国の上限 200cm A基準の国の上限 300cm

3辺の合計がちょうど170cmでゆうパックなら170サイズで出せる箱が、国際小包・EMSでは280cmになります。A基準の国(上限3m)なら収まりますが、B基準の国(上限2m)には収まりません。

 

国際小包・EMSのサイズの測り方

国際小包・EMSで使うのは、長さ横周の2つです。日本郵便は国際小包のページに図で次のように示しています。

① 長さとは郵便物の最大長辺のことです。 ② 横周とは、長さ以外の方向で最大となる四辺(胴回り)のことです。 横周=(高さ×2)+(幅×2)

出典:国際小包|日本郵便(サービスのご案内「大きさ」の図)

 

横周とは?(高さ×2)+(幅×2)で計算する

横周は、いちばん長い辺(長さ)を除いた断面のぐるり一周です。箱なら断面は長方形なので、高さと幅をそれぞれ2回ずつ足せば出ます。

国際小包・EMSのサイズ計測方法の図。箱の最長辺を「長さ」、それに直交する断面のぐるり一周を「胴回り」として測る
長さ=最長辺 横周=胴回り
横周の出し方左側に、荷物のいちばん長い辺を除いた断面を長方形で描き、その外側を点線でぐるりと一周させて横周を示しています。点線のすぐ上に「点線が横周」と書いてあります。長方形の中には縦向きの両矢印を引いて高さ、長方形の下には左右の端から引き出し線を下ろして横向きの両矢印を引き、幅と示しています。右側は計算の手順です。高さ55cm・幅55cmのとき、横周は55×2+55×2で220cm。これに長さ60cmを足して、長さ+横周は280cmになります。 横周=断面をぐるり一周 点線が横周 高さ 高さ55cm・幅55cm 横周=55×2+55×2 =220cm 長さ60cmを足すと 280cm
つまずきやすいところ
横周に長さは入りません。長さは横周に足す前の値です。3辺のうちいちばん長い辺を「長さ」にして、残りの2辺で横周を作ると覚えると間違えません。
 

長さと「長さ+横周」の上限

国際小包の上限は、日本郵便がA・Bの2つの基準として図で示しています。

  • A基準:長さ=1.5m以内/長さ+(高さ+幅)×2=3m以内
  • B基準:長さ=1.05m以内/長さ+(高さ+幅)×2=2m以内

日本郵便は「国によってAかBいずれかの基準がありますが、これ以外の基準を採用している国もございます。」と添えています(国際小包|日本郵便)。

約款でも同じ内容が定められています。国際郵便約款第36条は、小包郵便物の大きさの最大限を次のように書いています。

長さ1.5メートル、長さと長さ以外の方向に計った横周との合計3メートル以下(名宛国が採用している大きさの最大限が長さ1.5メートル、長さと長さ以外の方向に計った横周との合計3メートル未満である場合には、当該名宛国が採用している大きさの最大限によります。各国が採用している大きさの最大限については、第11条(国別の差出条件)に規定する差出条件によります。)

出典:国際郵便約款(PDF)|日本郵便 第36条

条文が最大限として挙げているのは長さ1.5m・長さ+横周3mで、名あて国の基準がこれより小さいときにその国の基準に置き換わる、という書き方です。国際小包の条件は、この上限より小さくなる方向にだけ動きます

EMSは書き方が違います。国際郵便約款第38条第2項は、EMSの大きさについて次のように定めています。

EMS郵便物の取扱いを行う国、郵送が認められない物品、郵便物の大きさ、重量その他の利用条件については、第11条(国別の差出条件)及び第40条(EMS郵便物の利用条件)に定めるところによります。

出典:国際郵便約款(PDF)|日本郵便 第38条

つまりEMSの大きさは約款の本文で一律に決めず、国別の差出条件にゆだねられています。だから中国あてのように、長さの上限が1.8mとA基準より大きい国があります。EMSで送るときは数字を覚えるのではなく、EMS大きさ・重量制限一覧表|日本郵便を引いてください。

 

円筒形(巻物体)の荷物の測り方

ポスターや図面を筒に入れると、長方形の断面がありません。国際郵便約款第36条の表は、最小限の欄では巻物体を別に立てているのに、最大限の欄は巻物体も含めて「長さ1.5m/長さと横周の合計3m以下」の1本だけです。つまり小包では、筒であっても上限の条文は箱と同じ「長さ+横周」の1本で読むことになります。円い断面の横周をどう出すかまでは条文に書かれていないので、上限に近いサイズのときは差出局で確認してください。

書き分けられているのは通常郵便物のほうです。国際郵便約款第16条は、書状の巻物体について最小限も最大限も「長さと直径の2倍の合計」で定めています。

  • 書状(巻物体)の最大限:長さと直径の2倍の合計104cm、長さ90cm
  • 書状(巻物体)の最小限:長さと直径の2倍の合計30.4cm、長さ21cm

出典:国際郵便約款(PDF)|日本郵便 第16条。直径10cm・長さ90cmの筒なら、長さは90cmでちょうど収まりますが、長さと直径の2倍の合計が90+(10×2)=110cmで104cmを超えるため、書状としては差し出せません。

筒の荷物で迷ったら
同じ筒でも、小包で出すのか書状で出すのかで測る式が変わります。上限に近いサイズのときは、梱包する前に差出局か国際郵便のお問い合わせ窓口で条件を確認してください。
 

国際小包・EMSの最小の大きさ

大きすぎる荷物だけでなく、小さすぎる荷物も差し出せません。国際郵便約款第36条は、小包郵便物の大きさの最小限を次のように定めています。

  • 巻物体のもの:長さと直径の2倍の合計30.4cm、長さ21cm
  • 巻物体以外のもの:長さ14cm、幅9cm
  • 許容差は、いずれも0.2cm

出典:国際郵便約款(PDF)|日本郵便 第36条。長さ14cm・幅9cmに満たない小さな箱は、ひと回り大きい外装に入れて差し出してください。

 

重さの上限(国によって違う)

国際小包の重さについて、日本郵便は「最大30kgまで」「一部の国・地域では最大重量が異なる場合があります。」と案内しています(国際小包|日本郵便)。

EMSも上限は国ごとに決まります。EMS大きさ・重量制限一覧表で30kgになっていない国は、次のとおりです(2026年9月時点)。

  • 23kg:オランダ
  • 20kg:フィリピン、オーストラリア、ニュー・カレドニア、キューバ、トリニダード・トバゴ、ホンジュラス、アルゼンチン、シリア、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、ルワンダ
注意
大きさと重さは、どちらか一方でも超えたら差し出せません。日本郵便は「大きさ・重量の制限を超えるものはEMSでは送ることができませんが、製品等の貨物を発送される法人のお客さまにつきましては、日本郵便のグループ会社であるTOLLにて取り扱いを行っております。」と案内しています(大きさ・重量はどれぐらいまで送れるのですか?|日本郵便)。
 

ゆうパックのサイズは縦・横・高さの合計170cm以内

比べる相手として、ゆうパックの条件も確認しておきます。日本郵便は次のように案内しています。

荷物の縦・横・高さの合計が170cm以下、重さ25kgまでが対象となります。

出典:ゆうパック|日本郵便

ゆうパックのサイズ計測方法の図。段ボール箱の3辺をA・B・Cとして合計を測る
A+B+C=170cm以下

公式のゆうパックのページに書かれている条件は、この「3辺の合計170cm以下」「重さ25kgまで」の2つです。運賃は3辺の合計に応じて60・80・100・120・140・160・170サイズの区分に分かれます。重さが25kgを超える場合について、日本郵便は「重さが25kgを超え30kg以下の荷物は、重量ゆうパックをご利用ください。」と案内しています(重量ゆうパック|日本郵便)。

国際に切り替えるときの落とし穴
3辺の合計が170cm以内でも、1辺だけが長い荷物は国際で引っかかります。長さ160cm・幅5cm・高さ5cmの細長い荷物は、3辺の合計が170cmなのでゆうパックの条件には収まりますが、国際小包・EMSは長さの上限が1.5m(A基準)なので差し出せません。
 

上限は送り先の国によって違う

EMS大きさ・重量制限一覧表から、主な国を抜き出します(2026年9月時点)。

送り先最長辺長さ+横周
中国1.8m3m
韓国・台湾1.5m3m
米国1.5m2.75m
英国1.5m3m
フランス1.5m3m
ドイツ1.05m2m
スペイン1.05m2m

※EMSの数値で、重量はいずれも30kgまでです。出典=EMS大きさ・重量制限一覧表|日本郵便

同じヨーロッパでも、英国・フランスは長さ1.5m・長さ+横周3mなのに、ドイツとスペインは1.05m・2mです。米国は長さ1.5mですが、長さ+横周は2.75mで3mより短くなっています。地域でひとまとめにはできません。

一覧表のうち、長さ1.5m・長さ+横周3mになっていないのは次の国・地域だけです(2026年9月時点)。

  • 最長辺1.8m:中国
  • 最長辺1.05m:ドイツ、スペイン、デンマーク、アルゼンチン、ウルグアイ、アラブ首長国連邦、ルワンダ、オーストラリア
  • 長さ+横周2.75m:米国、グアム・サイパン、バルバドス
  • 長さ+横周2m:ドイツ、スペイン、デンマーク、アルゼンチン、ウルグアイ、アラブ首長国連邦、ルワンダ

オーストラリアだけは最長辺が1.05mでも、長さ+横周は3mです。「1.05mならB基準の2m」と決めつけずに、2つの値を別々に見てください。

 

国・地域別情報の見方

国際小包の基準(AかBか、それ以外か)と重量の上限は、日本郵便の国・地域別情報(国際郵便条件表)|日本郵便で送り先の国を選ぶと表示されます。EMSはEMS大きさ・重量制限一覧表が1枚の表になっているので、そちらのほうが早いです。

条件表を見ても判断がつかない荷物は、差し出す前に国際郵便のお問い合わせ窓口で確認してください。梱包し終えてから測り直すより手間がかかりません。

 

採寸ミスで起きるトラブル

採寸を間違えると、料金の払い直しでは済みません。国際郵便約款第10条は、条件を満たさないものの扱いを次のように定めています。

この約款に定める条件を満たさないもの又は詐欺行為を意図して若しくは支払うべき料金を故意に支払うことなく差し出されるもののほか、次に掲げる物は、これを外国宛て郵便物として差し出すことはできません。

出典:国際郵便約款(PDF)|日本郵便 第10条

大きさを超えた荷物は、料金を足せば通るものではなく差し出しそのものができません。国際で引っかかるのは、次の3つです。

  1. 3辺を1回ずつ足してしまう:横周は2辺を2回ずつ足すので、数字が大きくなります
  2. 長さを横周に入れてしまう:横周はいちばん長い辺を除いた断面の一周です
  3. A基準の3mだけを覚えている:ドイツ・スペインなどは2mで、170cmの箱でも超えます
注意
測るのは郵便物そのもの、つまり梱包し終えた外側の寸法です。緩衝材とダンボールを足すと高さと幅がそれぞれ数cmずつ伸びますが、その増加分は横周には2倍になって効きます。中身の寸法で「収まる」と判断しないでください。
 

よくある質問と回答

葉書野 ウラ

「サイズの測り方」に関するよくある質問と回答です。
 

ゆうパックは1辺だけの長さにも制限がありますか?

日本郵便がゆうパックのページに書いている条件は、「縦・横・高さの合計が170cm以下」「重さ25kgまで」の2つです。合計が170cm以下であれば、1辺が長い荷物でもこの条件には収まります。ただし同じ荷物を国際小包・EMSに切り替えると、長さの上限(A基準で1.5m)が別に効きます

 

EMSと国際小包で、送れる大きさは同じですか?

条件表が別々に用意されているので、同じとはかぎりません。国際郵便約款第36条は国際小包の最大を長さ1.5m・長さ+横周3mと定めていて、これより大きくなりません。EMSは約款が大きさを国別の差出条件にゆだねているため、中国あてのように長さ1.8mまで認められている国があります。国際小包の条件は国・地域別情報、EMSは大きさ・重量制限一覧表と、引く先も別です。

 

スーツケースをそのままEMSで送れますか?

大きさと重さが上限に収まれば差し出せます。高さ70cm・幅50cm・奥行30cmのスーツケースなら、いちばん長い辺の70cmが「長さ」、残りの50cmと30cmで横周を作ります。70+(50+30)×2=230cmです。A基準の国(3m)には収まりますが、ドイツ・スペインなどB基準の国(2m)には収まりません。キャスターや持ち手も外形の一部なので、いちばん外側で測ってください。

 

ゆうプリタッチでEMSのラベルが作れると聞いたんですが、どこに利用方法がありますか?

日本郵便のプレスリリース(PDF)に詳細が記載されておりますので、参考にしてください。 ゆうプリタッチが設置されている郵便局については、以下の記事を参考にしてください。 郵便局に設置された「ゆうプリタッチ」の端末とバーコードリーダー ゆうプリタッチ設置郵便局一覧 郵便局に設置された送り状発行機「ゆうプリタッチ」 ゆうプリタッチとは?設置局の確認方法・使い方を元郵便局員が解説  

サイズが上限を超えていたら、どうなりますか?

料金を足して差し出すことはできません。日本郵便は「大きさ・重量の制限を超えるものはEMSでは送ることができません」と案内しており、続けて法人向けのグループ会社(TOLL)の取り扱いを案内しています。個人であれば、箱を作り直して上限に収めるか、荷物を分けて2つの郵便物として差し出すかのどちらかになります。

 

まとめ

  • ゆうパックは縦+横+高さ=170cm以下・25kgまで
  • 国際小包・EMSは長さ+横周。横周=(高さ×2)+(幅×2)
  • 横周は2辺を2回ずつ足すので、同じ箱でも国際のほうが数字が大きい
  • A基準は長さ1.5m・長さ+横周3m、B基準は1.05m・2m
  • 国際小包は約款の1.5m・3mを超えないが、EMSは国別(中国は1.8m)
  • 最小は長さ14cm・幅9cm(巻物体は長さ21cm・長さと直径の2倍の合計30.4cm)
  • 重さは30kgまでだが、フィリピン20kg・オランダ23kgのような国がある
  • 測るのは梱包し終えた外側の寸法

葉書野 ウラ

ゆうパックと国際小包・EMSではサイズの測り方が違う——ここだけでも覚えて帰ってください。迷ったら、梱包し終えた箱にメジャーを当てて、いちばん長い辺と残り2辺を分けて書き出すと間違えません。参考になれば幸いです。
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この記事を書いた人

葉書野 ウラ元郵便局員

元郵便局員が今までの経験と知識を元に、郵便関連の情報をバカ真面目に解説してます。

得意分野 — 郵便/ゆうパック/レターパック/国際郵便/梱包/切手