国際郵便物を悪用した詐欺について
解説しています。
国際郵便を悪用した詐欺
最近、ニュースでもよく見かける「国際郵便で海外から送られてくる謎の種」。
「誰が、何の目的で送っているのか?」というのも気になりますが、「どうやって個人情報を取得したのか?」というのも本当に怖い話です。
昔に比べて、海外から国際郵便を悪用した詐欺が急激に増えています。
謎の種に限らず、さまざまな商品が送りつけられる可能性もありますので、詐欺の手口と悪用されて送りつけられた国際郵便の対処方法を解説します。
参考
謎の種が届いた場合の対処法については、下記の記事を参考にしてください。
海外から勝手に送りつけられる謎の種子!?届いた際の適切な処理方法を解説
送り付け詐欺
送り付け詐欺とは、送り付け商法とも言われ、商品の購入をしていないのに一方的に商品を送り付け、送りつけられた人がその商品を購入しない旨の通知や返品をしなければ、「購入の意思」があるとされ代金の請求をする販売方法です。
最近では、新型コロナウイルス感染拡大に便乗してマスクの送り付け商法が流行りましたが、年間を通して様々な商品が送り付け商法に利用されています。
すごくシンプルな手法ですが、日常的にネットで商品を購入される方は、この手の詐欺に騙されるケースが多いです。
商品名が「衣類」「アクセサリー」などに偽装されているケースもありますので、身に覚えのないものは受け取らないを徹底してください。
参考
マスクの送り付け商法と対処方法については、下記の記事を参考にしてください。
マスクの品薄に便乗した“マスクの送り付け商法”に注意!
ブラッシング詐欺
ブラッシング詐欺とは、商品を受け取った本人になりすまして、商品の良い評価やレビューをサイトに書き込むことが目的です。
結果的に良い評価やレビューをたくさん書きこむことで、通販サイトへのアクセス増加と売り上げを伸ばすことができます。
ブラッシング詐欺の場合、金銭的な面での直接的な被害なほとんどありませんが、住所や氏名等の個人情報が洩れているかもしれないという不安感をあおります。
国際ワン切り詐欺
国際ワン切り詐欺とは、折り返し電話をかけさせることで、高額な電話料金を発生させることが目的です。
海外には悪質な電話会社があり、相手からの折り返しの電話があれば、通話料として高額な代金を請求することができるわけです。
国によって異なりますが、30秒で150円として、5分話せば1500円にもなりますので、この行為を世界中の人を対象に行えば、かなりの額を短期間で稼ぐことができます。
特に今流行りの「謎の種」などは、国際郵便を利用しても発送しても送料は高くありません。
結果的に荷物を受け取った人が「身に覚えがない」と折り返し電話をしてしまえば、国際ワン切り詐欺で大きな利益を出すこともできると思います。
個人情報の確認
個人情報の確認とは、名簿に記載されている個人情報の再確認ではないかとも考えます。
名簿とは、詐欺師がアクションを起こす際に利用する個人情報が記載されているもので、摘発された振り込めグループからはいつも大量の名簿が見つかっています。
名簿情報を利用した詐欺そのものなのか、それとも名簿情報の住所などを確認するためのものなのか、現時点ではわかりませんが、既に送り付け商法で商品が送られてきた人は、すでに個人情報が洩れている可能性がありますので、今後も詐欺には十分注意する必要があります。
対処方法
確実に身に覚えがない郵便物や荷物の場合、受け取りの際に「受取拒否」していただければ郵便局が送り主に返送します。
ポスト投かんの場合、郵便物や荷物が未開封の状態であれば「受取拒否」は可能です。
※代金を支払ったり、受領印を押してしまうと受取拒否ができません。
受取拒否した場合、受取拒否を行った事実も相手側に伝わります。
郵便物や荷物を開封してしまった場合、送り付け商法や明らかに注文していない商品であれば、原則2週間保管した後、自由に処分することができます。
送り付け商法だと判断しかねるケースもありますので、一人で解決せずに消費生活センターに早めに相談してください。
国内のネット通販やカタログで注文した商品でも、海外から配送されて届くことがありますので、配送予定の品物については、家族や同居する人同士で情報を共有しておくことも大切です。
困った時には、お近くの消費生活センター等に相談してください。
消費生活センターへのお電話は、全国共通の電話番号「188」です。
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