亡くなった人宛の郵便物はどうなる?止め方・開封・転送の可否を元郵便局員が解説

仏壇に供えられた花と線香

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この記事では
故人宛の郵便物などの取り扱いについて
解説しています。

葉書野 ウラ

故人宛に届いた郵便物や荷物の取り扱いと注意点について解説します。

亡くなった方あての郵便物や荷物の取り扱い

亡くなった方あての郵便物や荷物は、「受取人が死亡した事実」を郵便局が認識した時点から差出人に返還されるようになりますが、郵便局も各家庭の細かい状況までは把握してはいませんので、基本的に亡くなったという正確な情報が確認できるまではそのまま配達されます。

郵便局が独自に戸籍の確認などをして受取人の死亡を確認する訳ではありませんので、市役所に死亡届を出しても故人あての郵便物や荷物が配達されなくなることはないです。

できれば最寄りの集配郵便局や配達員に宛名の受取人が死亡した事実を伝えてください。

参考

日本全国の集配郵便局については、下記の記事を参考にしてください。
日本郵便のロゴと「日本全国の集配郵便局リスト」の検索ボックス 全国の集配郵便局一覧(地方別)

 

転送について

亡くなった方宛の郵便物や荷物をご子息などの住所に転送できればと考える方も多いと思いますが、郵便局の基本的な立場としては家族からの申し出であったとしても、故人の郵便物をご家族宛に転送してもらうことは出来ません。

 

開封について

受取人が存命中の場合は、夫婦や家族であっても勝手に郵便物や荷物を開封すると罪になることがありますが、亡くなった方あての場合は相続財産や相続債務の情報があるかもしれませんので、ご子息や法定相続人であれば特に問題ないと思います。

 

不要な郵便物について

相続放棄前であれば故人の財産調査などに必要な書類となるケースがありますので、自己判断で安易に処分しないほうがいいと思いますが、不要な督促状などは最寄りの集配郵便局へ行き、受取人が亡くなったことを伝えて「差出人に返還してください」と伝えれば差出人に返還してくれます。

 

故人宛の郵便を止める手続き(配達停止)の手順

亡くなった方あての郵便物の配達を止めるには、ご遺族から郵便局へ「受取人が亡くなった」ことをお伝えいただく必要があります。手順は次のとおりです(2026年7月現在)。

  1. 最寄りの集配郵便局に連絡するか、窓口・担当の配達員に直接伝える
  2. 宛名の受取人が亡くなった事実を伝える
  3. 郵便局が確認したのち、以後の郵便物は配達されず差出人へ返還される
  4. 市区町村への死亡届では自動的には止まらないため、上記の申し出を別途行う

葉書野 ウラ

窓口での実務経験から言うと、市役所に死亡届を出せば郵便も止まると思っている方がとても多いです。郵便局は戸籍を確認しているわけではないので、止めるにはご遺族から集配郵便局へひとこと伝えていただくのが確実です。

日本郵便の公式でも、受取人ご本人が亡くなられた場合、ご本人あての郵便物等は差出人へ返還されると案内されています(日本郵便公式Q&A)。

補足
申し出の際に決まった書式や届出用紙はありません。ただし郵便局によっては、亡くなった事実の確認をお願いされる場合があります。詳しくは受け持ちの集配郵便局にお尋ねください。

 

故人宛の郵便の受け取り拒否・転送はできる?

「亡くなった方あての郵便物を受け取り拒否したい」「家族の家に転送できないか」というご相談もよくいただきます。結論から整理します(2026年7月現在)。

受け取り拒否(受取拒絶)はできる?

通常の受け取り拒否(受取拒絶)は、届いた郵便物の付せんやメモに「受取拒絶」と書き、署名または押印したうえで差し出す手続きです。なお、いったん開封してしまうと受取拒絶はできません日本郵便公式Q&A)。

受取拒絶は、あくまで郵便物の名あて人(宛名ご本人)が「受け取らない」と意思表示するための手続きです。窓口での経験から言うと、名あて人ご本人が亡くなっている場合、ご家族がこの受取拒絶の手続きそのものを代わりに行うことはできません。

ただ、慌てなくて大丈夫です。受取人が亡くなった場合は、前章のとおり集配郵便局に死亡の事実を伝えれば、以後の郵便物は差出人へ返還されます。結果として「受け取らずに差出人へ戻す」という、受け取り拒否と同じ状態にできます。

家族宛への転送はできる?

前述のとおり故人あての郵便物を家族宛に転送することはできませんが、「転居届(転送サービス)を出せば故人あての郵便を自分の家に回せるのでは」と誤解される方が多いので補足します。転居届は引っ越した本人の郵便物を新しい住所へ届けるための仕組みで、亡くなった方の郵便物を別の住所へ転送する用途には使えません(家族宛への転送ができないことは日本郵便公式Q&Aでも案内されています)。

補足
転居届・転送サービスそのものの仕組みは、転居届の書き方・提出方法・有効期間を元郵便局員が解説【裏技も紹介】で解説しています。

 

注意点

郵便物の配達を止めずに放置していると、防犯的な観点から見ても危険だと思います。
特別な申し出がない限り、郵便局で勝手に郵便物を止めることはできませんので郵便物の配達は行いますが、郵便物がパンパンに詰まったポストは「ココは空き家です!」と知らせているようなものです。

ほかにも郵便受けに「無断投函お断り」のステッカーを貼るなどの対策は、チラシのポスティングには有効かもしれませんが郵便物は投函されます。
郵便受けをテープでふさぐ対策は、空き家であることが一目瞭然なためにおすすめできません。

空き家だとみて分かる状態であれば、空き巣被害や放火される危険性もありますし、郵便物が溜まっていたら郵便物を取られて開封されても気付かない可能性もありますし、開封して知り得た個人情報を悪用される危険性もあります。

郵便物は個人情報の塊なので、放置せずに取り扱いには十分注意すべきです。

 



よくある質問

葉書野 ウラ

亡くなった方宛ての郵便物の取り扱いに関するよくある質問と回答です。

亡くなった人宛の郵便物の配達を止めるにはどうすればよいですか?

最寄りの集配郵便局に、受取人が亡くなった事実をお伝えください。郵便局が確認後、郵便物は差出人へ返還されます。市役所への死亡届だけでは自動的には止まりません(日本郵便公式Q&A)。

 

市役所に死亡届を提出しても郵便物は止まらないのですか?

止まりません。郵便局が独自に戸籍を確認して受取人の死亡を把握することはないため、市役所への死亡届だけでは郵便物の配達は止まりません。遺族の方が最寄りの集配郵便局に連絡する必要があります。

 

故人宛の郵便物を家族の住所に転送してもらえますか?

転送できません。家族からの申し出であっても、郵便局は故人の郵便物を家族宛に転送することができません(日本郵便公式Q&A)。

 

故人宛の郵便物を家族が開封してもよいですか?

法定相続人による開封は、実務上は問題になりにくいとされています。故人宛の郵便物には相続財産や相続債務に関する書類が含まれることがあります。なお相続放棄を検討している場合は財産調査に必要な書類が含まれる可能性があるため、安易に処分しないようにしましょう。

 

不要な故人宛の督促状などを差出人に返してもらうには?

最寄りの集配郵便局に出向き、受取人が亡くなったことを伝えて「差出人に返還してください」と依頼してください。郵便局が差出人に返還する手続きをとってくれます。

 

亡くなった人宛の郵便物を受け取り拒否できますか?

通常の受け取り拒否(受取拒絶)は名あて人ご本人が行う手続きのため、亡くなった方あての郵便物では、ご家族が受け取り拒否の手続きをすることはできません。ただし最寄りの集配郵便局に受取人が亡くなった事実を伝えれば、以後の郵便物は差出人へ返還されます。結果として受け取らずに差出人へ戻すことができます。

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