身に覚えのない郵便物・荷物が届いたら?送りつけ商法・誤配・詐欺ハガキの見分け方を元郵便局員が解説

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この記事では
身に覚えのない郵便物・荷物が届いたときの「原因の見分け方」と、送りつけ商法・誤配・詐欺ハガキそれぞれの正しい対処法について、元郵便局員が解説しています。

葉書野 ウラ

「注文した覚えのない荷物が届いた」「知らない差出人からハガキが来た」——不安になりますよね。元郵便局員として窓口で数多くの相談を受けてきましたが、慌てて開けたり、書かれた番号に電話したりする前に、まずどのタイプか見分けるだけで対処はほぼ決まります。落ち着いて読み進めてください。
先に結論(見分けの早見)
身に覚えのない郵便物・荷物は、主に次の3タイプに分かれます。
①送りつけ商法(宛名は自分・注文していない商品)=2021年7月6日施行の特定商取引法で直ちに処分可・支払い不要
②誤配(宛名・住所が自分と違う)=開けずに付せんで郵便局へ返す。
③詐欺ハガキ・架空請求(お金や連絡を要求する書面)=連絡せず無視し、不安なら消費者ホットライン188へ。

身に覚えのない郵便物・荷物は主に3タイプ

まず、届いたものが次のどれに当てはまるかを見分けます。ここを取り違えると対処を間違えるので、宛名・差出人・中身(お金の要求があるか)を落ち着いて確認してください。

タイプ見分けるポイント基本の対処
①送りつけ商法
(ネガティブオプション)
宛名は自分。注文・契約していない商品が、無料・代金引換などで一方的に届く直ちに処分してよい(支払い不要)。代金引換は受け取らない
②誤配宛名・住所が自分のものと違う(似た住所・同姓など)開けずに付せんを貼って郵便局へ返す
③詐欺ハガキ・架空請求「未納料金」「訴訟」など、お金や連絡を要求する書面。差出人が実在の団体名を装う連絡しない・払わない・無視。不安なら188

葉書野 ウラ

窓口の経験から言うと、相談の多くは「①送りつけ商法」と「③詐欺ハガキ」です。②の誤配は宛名を見れば一目で分かります。まずは宛名が自分かを確認するのが第一歩です。

タイプ①:送りつけ商法(注文していない商品が届いた)

宛名は自分なのに、注文も契約もしていない商品が一方的に届く——これが送りつけ商法(ネガティブオプション)です。「代金は後日請求」「お試し」などと書かれた紙が同封されていることもあります。

結論から言うと、2021年(令和3年)7月6日に施行された改正特定商取引法(第59条・第59条の2)により、一方的に送り付けられた商品は受け取ったその時から直ちに処分してよく、代金を支払う必要はありません(2026年7月現在)。注文していない以上、売買契約は成立しておらず、開封しても処分しても支払義務は生じません。

2021年の法改正で変わった点
以前は「送られてきた商品を14日間保管する義務」がありましたが、この保管義務は2021年7月6日の改正で廃止されました。今は届いたその場で処分して構いません。日本郵便の郵便法ではなく、消費者庁が所管する特定商取引法のルールです。消費者庁の公式ページでも「その商品、直ちに処分できます」と明記されています。
代金引換(代引き)は受け取らないこと
送りつけ商法で一番危険なのは代金引換です。玄関で代引きの荷物を受け取って支払ってしまうと、返金の手続きがとても難しくなります。心当たりのない代引きは、玄関先で受け取り自体を断ってください。家族が頼んだものでないかだけ確認し、違えば受取拒否が最も安全です。

もし誤って代金を払ってしまった場合でも、あきらめる必要はありません。売買契約に基づかず送り付けられた商品に支払った金銭は、事業者に返還を請求できます。判断に迷ったら消費者ホットライン188(局番なし)に相談してください。

補足
身に覚えのない代引きや荷物を「受け取らない」ための具体的な手順は、郵便物の受取拒否のやり方・書き方・できないケースを元郵便局員が解説で詳しく説明しています。

タイプ②:誤配(宛名・住所が自分と違う)

封筒や荷物の宛名・住所が自分のものと違う場合は、送りつけ商法ではなく単純な誤配です。番地が一つ違う、同じ苗字の別世帯、集合住宅の部屋番号違いなどで起こります。郵便局側のミスなので、受け取った側が責任を感じる必要はありません。

対処はシンプルです。絶対に開封せず、付せんやメモに「誤配です」と書いて貼り、そのままポストに投かんするか、配達した郵便局へ連絡してください。自分宛てでない郵便物を開けてしまうと、信書開封のトラブルになりかねません。開けずに戻すのが鉄則です。日本郵便の公式ページでも、誤配達の郵便物は「誤配達である旨を記載した付せんを貼って郵便ポストに投函するか、最寄りの郵便局へ連絡」と案内されています。

葉書野 ウラ

誤配は郵便局のミスなので、受け取った側が謝る必要も弁償する必要もありません。付せん1枚で大丈夫です。中を開けて確認したくなりますが、そこはぐっと我慢してください。
補足
誤って届いた郵便の正しい返し方・処分してよいかどうかは、誤配郵便が届いたらどうする?正しい返し方・処分の可否を元郵便局員が解説で詳しくまとめています。

タイプ③:実在しない差出人からの詐欺ハガキ・架空請求

宛名は自分だが、「未納料金があります」「訴訟を取り下げるには連絡を」などとお金や連絡を要求してくるハガキ・封書は、架空請求(詐欺)の可能性が高いものです。「民事訴訟管理センター」「消費者生活支援センター」といった、いかにも公的に見える名前を装うのが典型的な手口ですが、これらは実在の団体や法務省とは一切関係がありません

対処は3つだけです。①書かれた番号に連絡しない ②お金を払わない ③無視する。連絡してしまうと「弁護士紹介費用」などと称してプリペイドカードや収納代行で金銭をだまし取られる被害が報告されています。心当たりのない請求は、まず疑ってかかって問題ありません。

不安なときは自分で番号を確かめてから
「本当に未納があったらどうしよう」と不安になっても、ハガキに書かれた番号には決してかけないでください。本当に確認したい場合は、消費者ホットライン188(局番なし)に相談するのが安全です。国民生活センターも「『民事訴訟管理センター』からの架空請求ハガキは無視してください」と明確に注意喚起しており、連絡・支払いは一切不要です。

なお、日本郵便やヤマト運輸を装った「不在通知」メール・SMSから偽サイトに誘導する手口も増えています。差出人が郵便・宅配業者を名乗る不審な通知にも同じく「リンクを開かない・連絡しない」で対応してください。

【要注意】黄色い「居住確認ハガキ」は詐欺ではありません

身に覚えがなく不安になりやすいものに、黄色い「居住確認のお伺い」ハガキ(居住者カード)があります。これは上の3タイプとは別物で、郵便局から届く正規のもの・詐欺ではありません。引越し直後や、新しい名義の郵便物が初めて届いたときに送られます。捨てずに、指示に沿って対応してください。

補足
居住確認ハガキの意味・書き方・放置するとどうなるかは、郵便局の居住確認とは?書き方・直接受取・よくある疑問を元郵便局員が解説で詳しく解説しています。

届いたときに絶対にやってはいけないこと

タイプを問わず、次の3つは共通して避けてください。

  • 代金引換をその場で払う……返金が極めて困難になります。心当たりのない代引きは受け取らない。
  • ハガキ・書面に書かれた番号へ連絡する……架空請求の入口です。連絡した時点で個人情報を握られます。
  • 宛名が自分と違う郵便を開ける……誤配の可能性。開けずに郵便局へ戻すのが正解です。

葉書野 ウラ

共通するのは「慌てて反応しない」ことです。送りつけ商法も架空請求も、相手はあなたの焦りにつけ込みます。まず宛名を見て、タイプを見分けてから動けば、ほとんどは処分か無視で解決します。

よくある質問

葉書野 ウラ

「身に覚えのない郵便物・荷物」に関するよくある質問と回答です。

身に覚えのない荷物を開けてしまいました。支払わないといけませんか?

いいえ。注文・契約していないのに一方的に送り付けられた商品は、2021年7月6日施行の特定商取引法(第59条)により、開封しても処分しても代金を支払う必要はありません。売買契約が成立していないためです(2026年7月現在)。

 

送り付けられた商品は捨ててもいいですか?14日間保管しなくて大丈夫ですか?

直ちに処分して構いません。以前あった「14日間の保管義務」は2021年の法改正で廃止されました。ただし代金引換で受け取って支払ってしまうと返金が難しくなるため、心当たりのない代引きは受け取らないでください。

 

宛名が自分と違う郵便物が届きました。開けてもいいですか?

開けてはいけません。宛名や住所が自分のものと違うものは誤配です。開封せず、付せんに「誤配」と書いてポストに戻すか、配達した郵便局へ連絡してください。

 

「未納料金があります」というハガキが届きました。連絡すべきですか?

連絡しないでください。「民事訴訟管理センター」などを名乗る架空請求ハガキの可能性が高く、実在の団体や法務省とは無関係です。支払わず無視し、不安なら消費者ホットライン188に相談してください。

 

誤って代金を支払ってしまいました。取り戻せますか?

返還を請求できます。売買契約に基づかず一方的に送り付けられた商品に誤って支払った金銭は、事業者に返還を請求することが可能です。まずは消費者ホットライン188に相談してください。

 

身に覚えのない郵便物・荷物が届いたときのまとめ

  • まず宛名が自分かを確認し、①送りつけ商法・②誤配・③詐欺ハガキのどれかを見分ける。
  • ①送りつけ商法(宛名は自分・注文していない商品)=2021年7月6日施行の特定商取引法で直ちに処分可・支払い不要。代金引換は受け取らない。
  • ②誤配(宛名・住所が自分と違う)=開けずに付せんを貼って郵便局へ返す。
  • ③詐欺ハガキ・架空請求(お金や連絡を要求)=連絡しない・払わない・無視。不安なら188。
  • 黄色い居住確認ハガキは詐欺ではなく郵便局からの正規のもの。捨てずに対応する。

葉書野 ウラ

身に覚えのない郵便物・荷物は、慌てず「宛名」と「お金の要求があるか」を見れば、対処はほぼ決まります。判断に迷ったら、書面の番号ではなく消費者ホットライン188へ。参考になれば幸いです。