定額給付金の給付を装った詐欺の手口と騙されないためのポイント

この記事では
給付金詐欺について
解説しています。
[prpsay img=”https://stamp.yuubinya.com/wp-content/uploads/2019/10/huki-talk.png” name=”葉書野 ウラ”]政府が一律10万円を支給する「特別定額給付金」の給付をよそおった「振り込め詐欺」や「個人情報の問い合わせ」が増加傾向にありますので、郵送による申請方法の注意点を元郵便局員が解説します。[/prpsay]

特別定額給付金とは?

特別定額給付金とは、日本国内において新型コロナウイルス感染症による経済的影響への緊急経済対策の一施策です。
日本に住民基本台帳がある世帯主に定額の現金(1人あたり10万円)を給付する制度のことです。


申請方法

特別定額給付金の申請方法は、原則として「郵送申請方式」と「オンライン申請方式」になります。

  • 郵送申請方式
  • 市区町村から受給権者宛てに郵送された申請書に振込先口座を記入し、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しとともに市区町村に郵送する方法

  • オンライン申請方式
  • マイナポータルから振込先口座を入力し、振込先口座の確認書類をアップロードするオンライン申請方法(電子署名により本人確認を実施し、本人確認書類は不要)


特別定額給付金詐欺の横行

定額給付金は、ほぼ全国民に現金が給付されるので、詐欺が横行しております。

手口も巧妙化し、年齢を問わずに詐欺に合うケースが増えています。
郵送申請では返送先を偽造した手口、オンライン申請では市役所や公的機関を忠実に再現した偽サイトを使った手口など、あの手この手で個人情報などを搾取しよう善意を装い近づいてきますので、くれぐれもご注意ください。

今までにあった詐欺の手口を下記に紹介しますので、これから申請する方は参考にしていただければと思います。


偽の申請書

偽の申請書を個人宅に送付する手口が横行しております。
定額給付金の申請方法が郵送であることを悪用し、偽の申請書に個人情報を記載され、返信用の封筒に入れて送付させる手口です。
送り主が市役所と記されていれば、何も疑わずに偽の申請書に個人情報を記載してしまい、そのまま返信用封筒にいれて送付してしまうケースも多いと思います。

この手口を見抜くには、返信用封筒を確認するだけである程度は回避できます。
特に下記に挙げる点を事前に確認してください。

  • 返送先
  • 申請書の返送先は、市役所や公的機関や委託企業などが多いので、個人宅や郵便局留での返送はあり得ないです。
    返送先をきちんと確認するだけで、詐欺から身を守ることができます。

  • 郵送料金の有無
  • 返信用封筒に「切手を貼ってください」は、まずあり得ません。
    こういう書類を返信する際の返信用封筒は、各市町村が返信分の郵送料を負担する受取人払用になっていますので、個人が郵送料を負担する事はないです。

参考

料金受取人払については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!料金受取人払と不足料金受取人払いの違いと注意点 元郵便局員が教える!料金受取人払関連書類の書き方と注意点

注意
一部自治体では、返信先が委託先の企業などに限られていて、各市町村のウェブサイトに情報が記載されています。
例えば、滋賀県大津市では、申請書の返送先が神戸市須磨区になっていて、市民からお問い合わせが殺到したというケースもありますので、不明な点は市役所に確認するのが間違いないと思います。


偽サイト

情報セキュリティ会社によると、2月の初めから5月初めにかけて、市役所や公的機関を忠実に再現した偽サイトが急増し、確認できただけでも一時、自治体や企業、官公庁などを装ったものが約1000件以上あったと言われています。

偽サイトに個人情報を入力してしまうと大変なことになりますが、定額給付金の申請に関しては、各市役所などのウェブサイトに個人情報を入力して申請する必要はありませんので、くれぐれも安易に個人情報を入力しないでください。


偽メール

偽メールは大きく分けて「フィッシングサイトへの誘導」と「電話による手数料振込み等の案内」です。

  • フィッシングサイト
  • 詐欺メール内に偽サイトのリンク先(URL)が記載され、偽サイト誘導して個人情報を入力させるのが目的です。

  • 電話による案内
  • 詐欺メール内に電話番号が記載され、電話をかけさせるのが目的です。
    電話対応時に市町村や厚生労働省(の職員)などに成りすまし、個人情報を聞き出したり、直接カードを受け取ったりする方法です。


偽の市役所職員

市職員を名乗り、高齢者に「定額給付金のことで確認に伺いました」「私が〇〇さまの担当です。通帳と印鑑を他人に渡さないでください」「また来るので顔を覚えていてください」などの不審な訪問が確認されています。

各市町村の職員、厚生労働省や総務省の職員が個人宅を訪れることは絶対にありません。


厚生労働省や各市町村のウェブサイトにも下記のような注意喚起されています。

  • 市町村や厚生労働省などがATM(銀行・コンビニなどの現金自動支払機)の操作をお願いすることは、絶対にありません。
  • 振込手数料などを請求することは、絶対にありません。
  • メールでの手続きをお願いすることは、絶対にありません。
  • 厚生労働省が世帯構成や銀行口座の番号などの個人情報を照会することは、絶対にありません。
  • 訪問してキャッシュカードを直接確認等することは、絶対にありません。


まとめ

何があっても、不用意に銀行口座の暗証番号やマイナンバーとそのパスワードは絶対に人に教えてはいけません。
市役所や総務省をかたり、現金自動預払機(ATM)の操作や受給にあたり手数料の振り込みを求めることは絶対にありませんのでご注意ください。

普段は用心していてもお金が絡むとついつい慌てがちですし、国からの支給となると安心してしまうこともあるかもしれません。
少しでも怪しいと思ったら、手続きを行う前に下記に相談してください。
給付金関連は、給付金関連ホットラインに相談してください。

  • 消費者ホットライン
  • (電話番号:188番)

  • 新型コロナウィルス給付金関連消費者ホットライン
  • (電話番号:0120-213-188)

 
国や自治体、企業、金融機関が申請手続きを誘導したり、暗証番号や口座番号、マイナンバーなどを聞き出したりすることは絶対あり得ませんので、身に覚えのないメールや電話は無視、不明な点はきちんと市役所の電話番号を確認した上で相談してください。