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「料金受取人払」と「不足料金受取人払い」の決定的な違いと、
不足料金受取人払いのハガキが届いたときの書き方・払い方・受け取り拒否のやり方を、元郵便局員が解説しています。
葉書野 ウラ
料金受取人払・不足料金受取人払い・着払いの決定的な違い
3つとも「送料を受け取る側が払う」という点で意味合いは似ていますが、制度としては全くの別物です。
| 名称 | 正体 |
|---|---|
| 料金受取人払 | 事前承認のサービス |
| 不足料金受取人払い | 料金不足時の取扱い |
| 着払い | 荷物の支払い方法 |
それぞれを使う人は次のとおりです。
- 料金受取人払:アンケートの回収や通販の申込用紙などを送る企業・団体が、事前に承認を受けて使います。
- 不足料金受取人払い:料金が足りない郵便物を受け取った人が、不足分を払って受け取ります。
- 着払い:ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールなどの荷物を、受け取る人が運賃を払って受け取ります。
言葉のニュアンスが似ているので混同されがちですが、上記のとおり決定的な違いがあります。それぞれ詳しく解説します。
料金受取人払いとは?(正式な郵便サービス)
料金受取人払いは、差出人が郵便料金を負担しない正式な郵便サービスです。アンケートの回収率アップや、通販の申込時に好印象を与える目的で使われます。
利用するための条件
封筒または郵便はがきを使う場合の主な条件は、次のとおりです(2026年9月時点・料金受取人払|日本郵便)。
- 封筒・郵便はがき・用紙の印刷見本を添えて、配達郵便局の承認を受ける
- 使えるのは郵便物またはゆうパケットに限る
- 100枚以上配布する
- 付けられるオプションサービスは速達・書留・特定記録に限る
- 差出有効期間は2年以内の日を限って定める
誰でも承認なしに利用できるわけではない点に注意してください。
料金受取人払承認請求書の具体的な書き方・記入例は、下記の記事で詳しく解説しています。

不足料金受取人払いとは?届いたときの書き方・払い方
不足料金受取人払いは、郵便料金が足りないまま差し出された郵便物を、受取人が不足分を払って受け取る取扱いです。料金受取人払のようなサービス名ではありませんが、郵便法と内国郵便約款にこの取扱いの定めがあります。
「不足分受取人払い」「料金不足分受取人払い」と書かれることもありますが、この記事ではまとめて「不足料金受取人払い」と呼びます。
内国郵便約款での定め(第82条・第42条)
郵便法第39条には、次のように書かれています。
出典は郵便法|e-Gov法令検索(2026年9月時点)です。日本郵便の内国郵便約款にも、同じ趣旨の条文があります。
出典は約款|日本郵便に掲載されている内国郵便約款(2026年8月8日改正版・2026年9月時点)です。「特殊取扱」は、約款の第5章で定められている速達・書留・特定記録郵便などのことで、この条文の対象はそれらを付けていない郵便物です。
支払いの方法についても、同じ約款に定めがあります。
2 郵便に関する料金のうち当社が別に定めるものは、現金等で支払うことができます。
(注1)第2項の当社が別に定めるものは、第82条(料金未払又は料金不足の郵便物の取扱い)及び第90条…とします。
つまり、料金は原則として切手で前払いしますが、第82条にあたる不足分は現金等でも支払えると約款が定めています(内国郵便約款第42条第2項・注1)。
不足料金受取人払いハガキの書き方(記入例)
料金が足りない郵便物には、不足額を知らせるハガキが同封されていることがあります。このハガキの様式・提出方法・支払期限は、日本郵便の公式ページにも内国郵便約款にも定めがありません(2026年9月時点)。実際に届いたハガキに書かれている方法に従ってください。ハガキに不足額分の切手を貼って投函する場合、まず不足額の考え方を例で確認しておくと安心です。
| 届いた郵便物の例 | 不足額 |
|---|---|
| 84円切手だけの定形郵便物 | 26円 |
| 切手なしの定形郵便物 | 110円 |
| 63円切手だけの通常はがき | 22円 |
※現在の料金は定形郵便物(50g以内)110円・通常はがき85円です(2026年9月時点・2024年10月改定後・第一種・第二種郵便物の料金一覧|日本郵便)。上記は「不足額の考え方」を示す例で、実際の不足額はハガキの記載を確認してください。
- 同封のハガキに記載された不足額を確認する
- 不足額分の切手をハガキに貼る(複数枚の組み合わせでも可)
- ポストに投函する
窓口で現金払いする場合
切手を用意できない場合、不足分は現金等でも支払うことができます(上記の内国郵便約款第42条第2項・注1)。ただし、どこへ何を持って行くかという手続きの定めは、日本郵便の公式ページにも約款にもありません(2026年9月時点)。届いたハガキに窓口払いの案内があれば、その案内に従ってください。案内が無い場合や紛失した場合は、郵便物に書かれている郵便局か最寄りの郵便局へ問い合わせてください。
受け取りを拒否したい場合
開封前であれば、受け取りを拒否(受取拒絶)することができます。受け取りを拒絶した郵便物は差出人に返還されます。日本郵便のQ&Aでは、受取拒絶のやり方とあわせて、次のように注意が書かれています。
出典は架空請求、いたずら等、迷惑な郵便物を届けてほしくないのですが、どうすればいいのでしょうか?|日本郵便(2026年9月時点)です。
郵便料金の不足分を支払わずに放置した場合にどうなるかは、下記の記事で詳しく解説しています。

普通郵便を勝手に「着払い」にするのは不正行為です
不足料金受取人払いの仕組みを悪用して、わざと料金を足りないまま送り、受取人に払わせる行為は、郵便法第84条第1項の罰則の対象になりえます。
出典は郵便法|e-Gov法令検索(第84条・2026年9月時点)です。
そもそも、料金が足りない郵便物が必ず受取人に届くわけではありません。日本郵便の「手紙の豆知識」では、料金不足の郵便物の扱いの1つめとして「受取人に届く前に差出人に返送される」が挙げられています(手紙にまつわるQ&A|日本郵便・2026年9月時点)。同じページでは、慣れない速達や定形外の手紙を出すときは郵便窓口へ持って行くのが確実だと案内されています。
着払いができるサービス
日本郵便のQ&Aでは、着払いにできるものが次のように案内されています。
郵便物は着払とすることができません。
出典は着払とできる郵便物・荷物はどんなものがありますか?|日本郵便(2026年9月時点)です。普通郵便(手紙・はがき)は、着払いにすることができません。
着払いゆうパック伝票の具体的な書き方・記入例は、下記の記事で詳しく解説しています。
信書を送付する方法で、「着払い」ができるサービスはありません。日本郵便のQ&Aでは、信書は「『ゆうパック』『ゆうメール』『ゆうパケット』『クリックポスト』以外のサービスで」送ることができると案内されており(信書を送ることができるのはどのようなサービスですか?|日本郵便)、着払いにできるのはゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールだけです(上記Q&A)。
よくある質問
葉書野 ウラ
不足料金受取人払いのハガキが届いたら、どう対応すればいいですか?
ハガキの様式・提出方法・支払期限は、日本郵便の公式ページにも内国郵便約款にも定めがありません(2026年9月時点)。読者が記入する欄があるかどうかも公式には定められていないため、届いたハガキに書かれている案内のとおりに対応してください。不足分を切手で払うか現金等で払うかは、約款第42条第2項・注1でどちらも認められています。詳しくは本文の「不足料金受取人払いハガキの書き方(記入例)」をご覧ください。
不足料金受取人払いのハガキはいつまでに投函すればいいですか?
ハガキの様式・提出方法・支払期限は、日本郵便の公式ページにも内国郵便約款にも定めがありません(2026年9月時点)。届いたハガキに書かれている案内を確認してください。切手を用意しにくい場合、不足分は現金等でも支払えます(約款第42条第2項・注1)。
不足料金受取人払いのハガキを紛失してしまいました。どうすればいいですか?
郵便物に書かれている郵便局か、最寄りの郵便局へ問い合わせてください。
料金受取人払と不足料金受取人払いは何が違いますか?
料金受取人払は差出人が事前に郵便局の承認を受けて使う正式なサービスです。不足料金受取人払いは料金が足りない郵便物を受取人が不足分を払って受け取る取扱いで、サービス名ではありませんが郵便法第39条と内国郵便約款第82条に定めがあります。詳しくは本文の「決定的な違い」をご覧ください。
不足料金を払わずに放置するとどうなりますか?
開封前であれば受け取りを拒絶でき、郵便物は差出人に返還されます。開封した後は受け取りを拒絶できません。放置した場合の詳しい流れは、本文で紹介している郵便料金不足の記事で解説しています。
料金受取人払と不足料金受取人払いのまとめ
- 料金受取人払は差出人が事前承認を受けて使う正式サービス(100枚以上・有効期間2年以内)
- 不足料金受取人払いは、料金が足りない郵便物を受取人が不足分を払って受け取る取扱い(郵便法第39条・内国郵便約款第82条)
- 不足額を知らせるハガキの様式・提出方法・支払期限は、日本郵便の公式ページにも内国郵便約款にも定めがなく(2026年9月時点)、書かれている案内に従って支払う(不足分は切手でも現金等でも可=約款第42条第2項・注1)
- 開封前なら受け取りを拒絶できる。開封後は拒絶できない
- 普通郵便の着払いは存在せず、わざと料金を免れれば郵便法第84条第1項の罰則の対象になりうる
葉書野 ウラ








