郵便物が届くまでの流れを図解|ポスト投函から配達までの7ステップと仕組みを元郵便局員が解説

建物の壁に取り付けられた赤い〒マークの看板

本記事にはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト等)が含まれます。

この記事ではポストに投函した手紙・はがきが相手に届くまでの流れと、郵便物が機械で仕分けられる仕組みについて、元郵便局員が解説しています。

葉書野 ウラ

元郵便局員として、ポストに入れた郵便物がどんな順番でどこを通っていくのかを、大阪から東京へ送る例と日本郵便の公式マニュアルに当たりながら順番に解説します。

郵便の流れ

手紙をポストに入れると、その1通は7つのステップを通って相手に届きます。ポストに投函してから届くまでの郵便の流れを、まず図解にまとめました。

ポスト投函から配達までの7ステップ手紙やはがきは、ポストへの投函、取り集め、差出人の地域の郵便局での消印、引受側の大きな郵便局でのあて名読み取りとバーコード印字、配達側の大きな郵便局への輸送、配達局での区分、配達という順番で運ばれる。前半4つは差し出した側の郵便局、後半3つは届け先の側の郵便局が担当する。ポスト投函から配達までの7ステップポストに投函切手を貼って差し出す取り集め郵便局員がポストから集める地域の郵便局へ消印を押し、種別ごとに分ける引受側の大きな郵便局(大阪)あて名を読み取りバーコードを印字配達側の大きな郵便局(東京)輸送された後、細かい地域に分ける配達局で区分機械と手作業で配達する順に並べる配達並べた順のとおりに届ける青=差し出した側の郵便局 緑=届け先の側の郵便局出典:日本郵便「郵便番号による郵便物処理」

具体的にわかりやすいように、大阪から東京に手紙を送ったとして解説します。

STEP.1
ポスト投函
手紙やはがきをポストに投函します。 きちんと「あて先」「あて名」を書いて、切手を貼ってポストに投函してください。
STEP.2
郵便物の取り集め
ポストに投函された郵便物を、郵便局員が決まった時間に取り集めします。 取集時間はポストにより異なりますが、必ずポストに取集時間と担当郵便局が記載されています。
STEP.3
地域の郵便局へ
ポストから集められた郵便物は、地域の郵便局に集められます。 集められた郵便物に「消印」を押したり、種別に合わせてケース分けを行ったりします。 (参考動画:おたよりの消印と風景印)
STEP.4
大阪府内の大きい郵便局へ
地域の郵便局で集まった郵便物を大きい郵便局に集めます。 ここで宛先ごとに仕分けして、それぞれの地域に向けて輸送されます。 (参考動画:はがきや手紙を住所ごとに仕分ける)
STEP.5
東京都の大きい郵便局へ
大阪の大きい郵便局から、東京の大きい郵便局へ輸送します。 ここでさらに細かい地域に分けられて、各配達局へ輸送されます。
STEP.6
区分
配達局に到着した郵便物は、区分機や配達員による手区分によって、配達する順番にきちんとまとめます。
STEP.7
配達
配達員は、区分でまとめた順番のとおりに郵便物を持ち出して配達します。
注意
ここで紹介しているのは、大阪から東京へ送る場合の代表的な流れです。細かい点を言えば、局や地域、時期的な関係で業務内容が大きく異なる事もあります。公式マニュアルも区分機の処理を「引受側の郵便局」「配達側の郵便局」と限って書いており、区分機はこの流れの中の特定の郵便局に置かれています。
 

参考動画

下記は郵便物の流れに関する参考動画となります。いずれも日本郵便が「手紙の書き方体験授業」のサイトで公開している教材動画で、見出しは公開元がつけている動画タイトルのままにしています。

 

おたよりの消印と風景印(STEP.3 の工程)

 

はがきや手紙を住所ごとに仕分ける(STEP.4 の工程)

 

大きな郵便局でおたよりを仕分け(STEP.4〜STEP.5 の工程)

 

郵便物が仕分けられる仕組み(郵便の仕組み)

STEP.4 から STEP.6 でいう「仕分け」は、人が1通ずつあて名を読んでいるわけではありません。郵便配達の仕組みを支えているのは区分機とバーコードです。郵便局の仕組みは引受側配達側で役割が分かれていて、日本郵便の公式マニュアルはそれぞれが何をしているかを次のように説明しています。

「引受側の郵便局では、区分機で郵便番号とあて名を合わせて読み取り、住所全体を表すバーコードを透明なインクで印字し、以後の処理は、バーコードを読み取って行います。お客さまがあらかじめバーコードを印字して差し出した場合は、お客さまの印字したバーコードを読み取って処理します。」 「配達側の郵便局では、バーコードを読み取り、郵便物を配達順に並べるところまで機械化します。なお、バーコードがまだ印字されていない郵便物は、配達側の郵便局でバーコードを印字します。」 (日本郵便「郵便番号・バーコードマニュアル|郵便番号による郵便物処理」・2026年9月時点)

整理すると、バーコードに対する区分機の役割は、2つの郵便局できれいに分かれています。

郵便局区分機がすること
引受側の郵便局印字する
配達側の郵便局読み取る
 
  • 引受側/郵便番号とあて名を合わせて読み取り、住所全体を表すバーコードを透明なインクで印字します。以後の処理は、このバーコードを読み取って行われます。
  • 配達側/そのバーコードを読み取り、配達順に並べるところまで機械化されています。バーコードがまだ印字されていない郵便物は、配達側の郵便局で印字されます。
 

つまり STEP.7 の配達で郵便物が順番どおりに並んでいるのは、STEP.4 で印字されたバーコードを STEP.6 の機械が読んでいるからです。ただし公式マニュアルが説明しているのは機械で処理できたときの流れです。区分機で読み取れなかった郵便物は人が入力して補われ、STEP.6 では配達員による手区分も行われます。

ブラックライトを当てると見えるバーコードの正体

封筒やはがきにブラックライトを当てると、見覚えのないバーコードが浮かび上がることがあります。これが上で出てきた透明なインクで印字されたバーコードです。公式マニュアルはこう説明しています。

「区分機では郵便物に記載された郵便番号とあて名を合わせて読み取り住所を表すバーコード等(局内バーコードおよびIDバーコード)を印字します。」 「局内バーコードおよびIDバーコードは、透明の特殊なインクを使用します。」 「区分機で読み取りが完了しなかった郵便物は、ビデオコーディングシステム(区分機で読み取れなかった郵便物の画像をディスプレイに映し、読み取れなかった部分をオペレータがキーボードから入力する装置)を用いて局内バーコードを印字します。」 (日本郵便「郵便番号・バーコードマニュアル|バーコード」・2026年9月時点)

公式マニュアルは、区分機が印字する局内バーコードIDバーコードをまとめて「住所を表すバーコード等」と呼んでいます。差出人が自分で印字するカスタマバーコードを加えた3種類の違いは、誰が印字するかです。

バーコードの種類誰が印字するか
局内バーコード区分機
IDバーコード区分機
カスタマバーコード差出人
 
  • 局内バーコード・IDバーコード/区分機が印字します。どちらも透明の特殊なインクを使うので、そのままでは目に見えません。
  • カスタマバーコード/差出人があらかじめ印字するものです。料金割引を受けようとする場合に印字するもので、差し出しの必要条件ではありません。
 
読み取れなかったときは人が入力する
区分機が読み取れなかった郵便物は、そのまま止まるわけではありません。公式マニュアルにあるビデオコーディングシステム——読み取れなかった郵便物の画像をディスプレイに映し、読み取れなかった部分をオペレータがキーボードから入力する装置——を使って、あらためて局内バーコードを印字します。
 

よくある質問と回答

葉書野 ウラ

「郵便物が届くまでの流れ」に関するよくある質問と回答です。

テレビで見て知ったんですが、ブラックライトを当てると見えるバーコードって何の意味がありますか?

郵便物の住所を表すバーコードです。日本郵便のマニュアルは「区分機では郵便物に記載された郵便番号とあて名を合わせて読み取り住所を表すバーコード等(局内バーコードおよびIDバーコード)を印字します」「局内バーコードおよびIDバーコードは、透明の特殊なインクを使用します」と説明しています。透明なインクで印字されているため、ブラックライトを当てると浮かび上がります。

 

郵便物をポストに投函した場合、ポストから郵便物を取り集めした担当者などを調べる事はできますか?

集荷担当局であれば、投函したポスト・日付・時間さえわかれば、担当者を調べる事はできます。

 

ポストっていたるところにありますが、全国に何本くらいありますか?

総務省の資料によると、郵便ポスト(郵便差出箱)の設置本数は2023年度末(2024年3月31日)現在で173,935本です。日本郵政公社が発足する前の2002年度末は185,966本だったので、そこから12,031本(6.5%)減っています(総務省「郵便事業の現状と今後の見通しについて」2024年7月・資料1-5)。

 

ゆうパックは郵便局員が配達しないと聞いたんですが、誰が配達してるのですか?

全く配達しないわけではありませんし、郵便局員ももちろんゆうパックを配達しております。 通称「委託さん」と言われている、配達の業務委託を受けた方が配達する事もあります。

 

郵便の流れのまとめ

  • ポスト投函から配達までは7つのステップ。前半4つは差し出した側、後半3つは届け先の側の郵便局が担当する
  • 引受側の郵便局が、区分機で郵便番号とあて名を合わせて読み取り、住所全体を表すバーコードを透明なインクで印字する
  • 配達側の郵便局は、そのバーコードを読み取って配達順に並べるところまで機械化している
  • ブラックライトで見えるバーコードは局内バーコード・IDバーコード。区分機が透明の特殊なインクで印字したもの
  • 差出人が自分で印字するカスタマバーコードは別物で、差し出しの必要条件ではない
  • 区分機が読み取れなかった郵便物は、ビデオコーディングシステムで人が入力して処理される

葉書野 ウラ

郵便ポストから届くまでの流れは、どこで機械に読まれ、どこで配達順に並べられているのかが分かると、一気に見通しがよくなります。参考になれば幸いです。
<関連記事> 郵便局前で丸型ポストから郵便物を取り集める局員と赤い集配車 集荷業務のスペシャリスト!あまり知られていない「集荷業務の一日」を解説 英和辞典の「post」の項目を開いたページ 郵便業務でよく使われる用語集

この記事を書いた人

葉書野 ウラ元郵便局員

元郵便局員が今までの経験と知識を元に、郵便関連の情報をバカ真面目に解説してます。

得意分野 — 郵便/ゆうパック/レターパック/国際郵便/梱包/切手