e内容証明(電子内容証明)の利用方法と注意点

e内容証明の利用方法と注意点について元郵便局員がわかりやすく解説します。

e内容証明とは?

インターネットを通じて、内容証明郵便を24時間発送できるサービスです。
Wordファイルで作成した内容証明文書をインターネット上にアップロードすれば、日本郵便が印刷・照合・封入封かんし、電子内容証明郵便として郵送までしてくれます。(下記参照)

 

内容証明とは?

内容証明とは、いつ、どんな内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって日本郵便が証明するサービスです。
日本郵便が証明してくれるものは内容文書の存在であり、文書の内容が真実であるかどうかを証明するものではありません。

内容証明は一般書留とする必要がありますので、万が一、郵便事故(紛失・破損・汚損など)が発生した場合、原則として500万円までの実損額が賠償されますが、内容とする現金の額(現金以外のものは時価)を超えて申し出ることはできません。
損害要償額のお申し出がない場合、一般書留は10万円となります。

参考

内容証明については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!内容証明の郵送方法と注意点

 

サービス概要

    • 24時間受付

通常であれば日本郵便が定めた郵便局の窓口にて手続きを行う必要がありますし、窓口の営業時間内しか手続きは行えません。
e内容証明であれば、24時間受付してくれます。

    • 準備不要

差し出された電子内容証明文書は受取人宛ての正本はもちろん、差出人宛ての謄本も自動で印刷・封入封かんし郵送されます。
全てネット上でできるので、事前に何も準備する必要がありません。

    • 差出方法の選択

電子内容証明サービスでは、用途に合わせた差出方法(かんたん差出し/差出し/差込差出し)が選択できます。

    • 同一文書の複数宛先への差出し

同じ内容証明文書を複数の受取人に送る場合もありますので、完全同文内容証明、不完全同文内容証明に対応しています。
この機能を使用した場合、2通目以降の内容証明料金が割引となるためお得です。

    • 一括差出し、謄本一括返送

あらかじめ複数の電子内容証明文書を作成し、差出時に複数まとめて送信することができます。
複数の電子内容証明文書を同時に差し出された場合は各々の謄本を1つの郵便物にまとめて返送するよう指定することができます。

    • アドレス帳の活用

アドレス帳に差出人および受取人を登録しておけば、差出しの際の差出人、受取人の入力を簡単に済ませることができます。
アドレス帳はCSVファイルでアップロードとダウンロードができますので、データを簡単にメンテナンスすることができます。

補足
大量に内容証明を郵送する場合は、e内容証明を利用されることを強くおすすめします。
窓口に大量に持ち込まれても内容証明は処理に時間がかかりますし、急ぎの場合だと対応できない可能性もあります。

 

利用メリット

e内容証明に関しては、メリットのほうが多いと思います。

文字数が多い場合や複数通を一度に発送する場合(謄本一括返送時)などは、郵便局窓口よりe内容証明のほうが料金が安いですし、封筒や用紙を用意する必要もありませんし、印刷も不要なのでコスト削減という点でも良いです。

e内容証明だと郵便局に行く手間や時間も必要ありませんし、混雑時の窓口での待ち時間もありません。
差込差出し機能を使えば、受取人ごとに内容(氏名・住所・金額等)が異なる文書を100通までまとめて発送ができますので、手書きで何枚も書く手間も時間も必要なく、Wordの雛形で作成するだけなので業務の効率化という点でも良いです。

容証明文書を外へ持ち出す必要がないため、情報漏洩、個人情報管理、紛失などの心配もなく、セキュリティという点でも良いです。

 

利用デメリット

郵便局の窓口から内容証明の手続きを行う場合、併用可能なオプションとして「速達、配達日指定、代金引換、引受時刻証明、配達証明、本人限定受取」の利用が可能ですが、e内容証明は速達と配達証明のみとなります。

大量に送る場合はe内容証明のほうが安いですが、1通の場合だと郵便局の窓口から手続きしたほうが安いです。

 

併用可能なオプション

内容証明と併用可能なオプションは、下記のサービスになります。

  • 速達
  • 配達証明
注意
郵便局の窓口から内容証明を送る場合は、「速達、配達日指定、代金引換、引受時刻証明、配達証明、本人限定受取」が併用できます。

 

電子内容証明を送る手順


STEP.1
ログイン
e内容証明の専用Webサイトにログインします。
STEP.2
データの作成
Wordファイルで作成した内容証明文書をアップロードし、差出人およびあて先を入力します。
STEP.3
支払い
クレジットカードまたは料金後納で支払いを行います。
STEP.4
謄本の受取
受取人あてには一般書留で正本が郵送され、差出人あてには簡易書留で謄本が郵送されますので受取ってください。
STEP.5
完了
謄本まで受取れば完了となります。
補足
内容証明文書に印字される日付は、お申し込みをした(「差出」ボタンを押した)時点の日付となります。
初回のみ利用者登録が必要となります。

 

よくある質問と回答

内容証明のテンプレートなどありますか?

日本郵便の公式サイトに、内容証明の文書雛形や操作マニュアルがありますので参考にしてください。
参考 e内容証明の雛形日本郵便

 

料金後納で支払いたいのですが、どうすれば契約できますか?

料金後納については、下記の記事を参考にしてください。
絶対に失敗しない!後納郵便物等差出票の書き方と注意点を元郵便局員が解説します 元郵便局員が教える!料金後納関連の各種申請書類と記入例 元郵便局員が教える!料金後納の審査条件と失敗しない申請方法

 

日曜日、祝日も配達されますか?

一般書留扱いなので、日曜日も祝日も配達されます。

 

ゆうびんのIDは使えませんか?

現時点では使えないです。
e内容証明を利用するには、新たに電子内容証明サービスの利用登録が必要となります。

 

海外宛にも発送可能ですか?

海外あてに送ることはできません。
電子内容証明サービスは差出人、受取人の住所はどちらも日本国内に限られます。

 

申込み~発送までどのくらいかかりますか?

申込順に処理されると思いますので、その時の状況により異なると思います。
印刷・発送までの時間の目安は、お申し込み後に会員画面の「混雑状況」で確認できます。

 

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