郵便の特殊取扱サービスガイド

この記事では
郵便の特殊取扱サービスガイドについて
解説しています。
[prpsay img=”https://stamp.yuubinya.com/wp-content/uploads/2019/10/huki-talk.png” name=”葉書野 ウラ”]日本郵便が定める郵便の特殊取扱について、サービス内容や利用条件などを元郵便局員が詳しく解説しています。[/prpsay]

郵便の特殊取扱とは?

特殊取扱とは、郵便物等の通常の引受け、輸送、配達方法等について、特別な取扱いを付加してお客様の利用目的にあったサービスを提供するものの総称です。


一般書留

引受けから配達までの郵便物の送達過程を記録し、万一郵便物が破損・汚損したり、不着・紛失した場合に、差出しの際に申出のあった損害要償額の範囲内でその実損額を賠償するサービス。


利用条件

  • 現金を内容とする郵便物は、現金書留封筒を使用し、必ず現金書留とする必要があります。
    (窓口で販売されている現金書留封筒の大きさを超える郵便物(定形外に限る)の場合は、現金書留封筒を使用しなくても現金書留として送付できます。)
  • 金、銀、ダイヤモンドなど内国郵便約款で定める貴重品を送付する場合、必ず一般書留とする必要があります。


損害要償額

  • 差し出しの際に、内容品の時価の範囲内で損害要償額の申出が可能。
  • 差し出しの際に申し出ることができる損害要償額は、現金書留が50万円まで一般書留が500万円までとなります。
  • 差し出しの際に申出がない場合は、現金書留が1万円まで一般書留が10万円までとなります。

参考

一般・現金書留については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!一般書留の郵送方法と注意点 現金書留の正しい送り方は?手順や注意点を元郵便局員が解説!


簡易書留

郵便物の引受けから配達までの郵便物の送達過程を記録し、万一郵便物が破損・汚損したり、不着・紛失した場合に、5万円までの実損額を賠償するサービスです。


利用条件

  • 現金、金、銀、ダイヤモンドなど内国郵便約款で定める貴重品を内容品としない。
  • 新特急郵便、配達時間帯指定郵便、一般書留、引受時刻証明、配達証明、内容証明、特別送達、特定記録郵便、交付記録郵便、本人限定受取郵便、代金引換(引換金額が30万円を超えるものに限る)、年賀特別郵便、特定期間引受配達地域指定郵便との併用は不可。

参考

簡易書留については、下記の記事を参考にしてください。
簡易書留とは?3分で分かる郵送方法と注意点を解説します!


速達

速達としない他の同一種類の郵便物より優先して送達するサービス。


利用条件

表右上部に、朱色の横線を明瞭に表示してください。
郵便物が横に長い場合、右側部に朱色で縦線を明瞭に表示してください。

参考

速達については、下記の記事を参考にしてください。
速達郵便に表示する赤線の正しい書き方を元郵便局員解説! 元郵便局員が教える!速達郵便の出し方と注意点を解説します!


新特急郵便

おおむね午前中に差し出された郵便物を差出日当日の午後5時頃までに配達するサービス。


利用条件

  • 札幌市内(南区の一部を除く)、東京都区内、名古屋市内、大阪市内、福岡市内(島しょを除き、引受けは中央区及び博多区に限る)の同一地域内で引受及び配達を行えるものに限る
  • 一般書留以外の特殊取扱としない定形郵便物又は定形外郵便物
  • 表面の見やすい所に「新特急郵便」の文字を明瞭に記載


配達時間帯指定郵便


差出人が指定した配達時間帯に配達するサービス。
指定された時間帯に対面で受取人に配達しますが、受取人が不在の場合、郵便受箱に配達します。(普通扱いの速達郵便物と同様)
書留とするものは、配達時に受領印又は署名を必要としますが、受取人が不在の場合、不在票を投かんします。


利用条件

  • 指定できる時間帯は、配達可能な最速の時間帯から選択でき、午前中(8時~12時)、午後(12時~17時)、夜間(17時~21時)となります。
  • 一般書留以外の特殊取扱としない定形郵便物又は定形外郵便物。
  • 専用ラベルに必要事項を記載し、郵便窓口から差出します。

参考

配達時間帯指定郵便については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!配達時間帯指定郵便(普通)の郵送方法と注意点 元郵便局員が教える!配達時間帯指定郵便(書留)の郵送方法と注意点


引受時刻証明

特許や実用新案、意匠及び商標登録の出願のように、郵便物の差出時刻が権利の得失又は優先順に影響を及ぼす場合に、一般書留とした郵便物の引受時刻(分単位、秒は切り上げ)を証明するサービス。


利用条件

  • 一般書留とした郵便のみ。
  • 表面の見やすい所に「引受時刻証明」の文字を明瞭に記載。

参考

引受時刻証明については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!引受時刻証明の郵送方法と注意点


配達証明

郵便物の配達の事実を差出人が確認したい場合や、配達した証明が必要な場合に、一般書留とした郵便物を配達・交付した事実を証明するサービス。


利用条件

  • 一般書留とした郵便のみ。
  • 表面の見やすい所に「配達証明」の文字を明瞭に記載。
  • 差出し後の請求期限は郵便物の差出日から1年以内、請求するときは、郵便物の受領証の掲示が必要となります。

参考

配達証明については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!配達証明の郵送方法と注意点


内容証明

法律上の権利に関する意思表示をし、後日の証拠として残しておく必要がある場合に、一般書留とした郵便物の内容の文書について、何年何月何日いかなる内容の文書を誰から誰あてに差出しを行ったということを差出人が作成した謄本によって証明するサービス。


利用条件

  • 一般書留とした郵便のみ。
 
補足
差出しする際には、以下の提出物が必要です。
  • 内容文書1通(受取人への送達)
  • 謄本2通(差出人、郵便局が各1通を保管)

 
※差出人は、差出後5年以内に限り、謄本の閲覧又は再度証明の請求が可能ですが、あて名変更の請求は不可

参考

内容証明については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!内容証明の郵送方法と注意点


特別送達

民事訴訟法に規定する方法により送達すべき書類(裁判所から訴訟関係者に送られる訴訟書類等)を内容とし、一般書留とする郵便物について、特別の手続きにより送達し、送達した事実を証明するサービス。


利用条件

  • 一般書留とする
  • 表面の見やすい所に「特別送達」又は「特別送達(就業場所)」の文字を明瞭に記載


特定記録郵便

郵便物の引受けを記録するサービス。
引受けの際に引受けの記録として、差出人に受領証を交付しますが、配達の際は受取人の郵便受箱に配達し、配達の記録(受領印又は署名)は行いません。


利用条件

  • 速達及び配達日指定以外の特殊取扱と併用不可。
  • 表面の見やすい所に「特定記録」の文字を明瞭に記載。

参考

特定記録については、下記の記事を参考にしてください。
特定記録郵便の郵送方法と料金について元郵便局員が解説!


交付記録郵便

レターパックプラスの専用封筒を利用した特定封筒郵便物に限り、配達の記録(受領印又は署名)を行うサービス。
特殊取扱料金は、レターパックプラスの専用封筒の料金に含まれています。


利用条件

  • レターパックプラスの専用封筒により差し出す。
  • 他の特殊取扱と併用不可。


専用封筒

レターパックプラス 20枚セット
日本郵便


本人限定受取郵便

郵便物に記載されたあて名本人又は差出人の指定した代人(自然人1人)に限り、郵便物等を交付するサービス。
郵便物を交付する際、あて人から本人確認ができる証明書を掲示していただいて上で、本人であることを確認します。
本人限定受取郵便を差し出す際、本人確認レベル、配達サービスの有無、本人確認情報の差出人への伝達の有無などにより、基本型、特例型、特定事項伝達型のいずれかを選択します。


利用条件

  • 一般書留とした郵便物に限る。
  • 基本型及び特例型は、速達、一般書留、引受時刻証明、配達証明、内容証明、代金引換以外の特殊取扱としない。
  • 特定事項伝達型は、速達、一般書留、引受時刻証明、配達証明、内容証明以外の特殊取扱としない。
  • 表面の見やすい所に「本人限定受取」(特例型は「本人限定受取(特)」、特例事項伝達型は「本人限定受取(特伝)」)又はこれに相当する文字を明瞭に記載。
  • 特定事項伝達型の場合、料金後納(後納とする料金計器も含む)とし、日本郵便が定める郵便局に事前の申出が必要です。

参考

本人限定受取郵便については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!本人限定受取郵便等の「差出し方」と「受け取り方」


返信依頼郵便

郵便物を配達又は交付する際に、受取人の承諾を得た上で、郵便物に添付されている料金受取人払葉書の返信を依頼するサービス。
引受できる郵便局は、支店総合局及び郵便専門局のみとなります。


利用条件

  • 書留とした定形外郵便物。
  • 料金後納。(後納とする料金計器も含む)
  • 表面の見やすい所に「返信依頼」の文字を明瞭に記載。
  • 差出しには、支店総合局及び郵便専門局への申出が必須。


代金引換郵便

配達又は交付の際、郵便物と引換えに差出人が指定した代金を受取人からお預かりし、口座振込により差出人に送金するサービス。


利用条件

  • 表面の見やすい所に「代金引換」の文字、引換金額その他差出郵便局が指示する事項を明瞭に記載。
  • 外部に差出人の氏名及び住所又は居所を記載。
  • 引換金額は200万円以下としますが、30万円を超える場合は一般書留とします。

参考

代金引換郵便については、下記の記事を参考にしてください。
絶対に失敗しない!代金引換郵便ラベル(簡易書留・普通)の書き方と注意点 絶対に失敗しない!代金引換郵便ラベル(書留)の書き方と注意点


年賀特別郵便

12月15日から12月28日までの間に引き受け、翌年1月1日の最先便から配達するサービス。


利用条件

  • 表面の見やすい所に「年賀」の文字を明瞭に朱記。
  • 定形郵便物、郵便書簡、通常葉書、点字郵便物(定形郵便物の形状、重量に準じたもの)に限る。


配達地域指定年賀特別郵便

12月15日から12月28日までの間に引き受け、翌年1月1日の最先便から配達するサービスですが、あて名の記載を省略するなど、一定の条件を満たして差し出されたもの。


利用条件

  • 表面の見やすい所に「年賀」の文字を明瞭に朱記。
  • 定形郵便物、郵便書簡、通常葉書、点字郵便物(定形郵便物の形状、重量に準じたもの)に限る。


配達日指定郵便

差出人が指定した日に配達するサービス。
配達日として指定できる日は、原則として差出日の翌々日から起算して10日以内の日


利用条件

  • 第一種郵便物、第二種郵便物、第四種郵便物(点字郵便物及び特定録音等郵便物に限る)で、書留、引受時刻証明、配達証明、内容証明(点字内容証明を除く)、特別送達、特定記録郵便及び代金引換以外の特殊取扱としないものに限る。
  • 表面の見やすい所に「配達指定日:〇月〇日」と明瞭に朱記。
    配達日が日曜日又は休日の場合、「配達指定日:〇月〇日(日曜日)」と明瞭に朱記。

参考

配達日指定郵便については、下記の記事を参考にしてください。
元郵便局員が教える!配達日指定郵便の郵送方法と注意点


巡回郵便

あらかじめ申出により承認した事業所間を定期的に巡回して、郵便物を集荷(引受け)し、配達するサービス。


利用条件

  • 毎週5日以上定期的に10通以上の郵便物が継続して差し出される(重量10kg以内)。
  • 差出郵便局が指定した地域内に住所又は居所を有する。
  • 書留以外の特殊取扱としない定形郵便物又は定形外郵便。
  • 料金後納のみ。
  • 表面の見やすい所に「巡回郵便」の文字を明瞭に記載。


特定期間引受配達地域指定郵便

あて名の記載を省略したくじ付き葉書(お年玉付きを除く)を指定された地域の全戸に配達するサービス。
取扱期間は、くじ付き葉書の販売日から、くじ引きの期間の前日まで。


利用条件

  • 日本郵便が発行したくじ付き葉書(お年玉付きを除く)を使用。
  • 他の特殊取扱と併用不可。
  • 表面の見やすい所に「特定期間引受配達地域指定」の文字及び差出郵便局が指示する事項を明瞭に記載。


ファクシミリ送信型電子郵便

お客さまが作成した文書を、引受郵便局のFAXから送信し、配達を受け持つ郵便局等で印刷の上、専用の台紙などに納め、速達郵便物と同等の扱いによる配達サービス。
一般的にレタックスともいいます。


利用条件

  • 郵便局窓口で配布される所定の原稿用紙に、あて先や配達台紙指定などの必要事項と、通信文・イラスト等を記入の上、郵便局等に差し出す方法と、インターネット上の専用サイトを通じて差し出されるもの(WEBレタックス、WEB速達)がある。


コンピュータ発信型電子郵便

お客さまから、受取人の住所、氏名、通信文などを記録したデータを記録媒体などにより引き受け、郵便物を作成し、第一種郵便物として全国へ送達するサービス。


利用条件

  • 引受郵便局あて利用届又は承認請求書を提出の上、差し出されるもの。
  • 上記のほか、インターネット上の専用サイトを通じて差し出されるもの(WEBレター)もある。
  • 引受郵便局は、「銀座」「日本橋」「名古屋中」「大阪北」「新東京(インターネットによる引受けに限る)」のみ。


電子内容証明郵便

差出人がパソコンで作成した文書を、インターネット上の専用サイトを通じて引き受け、内容証明郵便物として全国へ送達するサービス。


利用条件

  • 事前に利用者登録した上、インターネット上の専用サイトを通じて、差し出されるもの。
  • 速達及び配達証明以外の特殊取扱としないもの。
  • 引受郵便局は新東京郵便局のみ。